今年111のワンボタンゲームを作って分かった面白いゲームを作る方法

たくさん作ることかな!

上記のページに作ったワンボタンミニゲームの一覧がある。Twitterにゲームを放流した時に付いたFavとRTの合計でソートして、左上から多い順に並べている。なので、ある程度客観的に面白い順に並んでいる、はず。この上位に上がっているものをもう一度見直せば、面白いゲームを作る方法が分かるかも。

トラックに当たって2つの世界を行き来しダイヤを集めるゲーム。これは単純に異世界転生というワードに頼って面白さを出した感じだなあ。この辺の話は以下の記事に書いた。

ヒヨコを引き連れて弾を避けながらジャンプするゲーム。後ろに大量のヒヨコを引き連れていく達成感がお気に入り。あとヒヨコは多段ジャンプのリソースでもあるので、見た目だけでなくちゃんとルールに組み込まれている。あとフリッキー

赤い魚を避けて青い魚を釣るゲーム。赤い魚がいなくて青い魚が群れているタイミングを待つ釣りっぽさと、まとめて取れたときの「がさっと」感が良いのでは。あと釣り糸を投げ込んでいる感触も。

タケノコを取りつつ竹を刈るゲーム。押しっぱなしで竹の裏を通れる、というルールを追加した結果、竹の間を高速バウンドして竹を刈るという攻略が使えるようになった。これがなかったらだいぶゲームテンポが削がれたと思う。

雷を避けるゲーム。雷の挙動の面白さで一点突破。あと地面に達しなかった雷からボーナスアイテムが出るようにしたので、雷ギリギリのところで避けるモチベーションが生まれて、リスクとリワードのバランスが取れた。

下降スピードを調整して着陸するゲーム。これはみんながアーガスが大好きなだけだな。アーガスはアーケードだけでなくファミコン版もあるので苦しみの普及度が高くて良い。

数字を打って床を消すゲーム。ゴルフとビリヤードとゲートボールを組み合わせたような謎ルール+ワンショットで複数の床を消せる連鎖感、が相まって良かったのでは。あと物理挙動はなんとなく楽しいよね。

同色がそろった時に撃つゲーム。何かをズバッと貫くのは楽しい。この手のゲームは、タイミングのシビアさをうまく調整すること、失敗してもある程度見返りがあること、などゲームバランスの調整が肝だ。

反射板を使って弾を打ち返して反撃するゲーム。ボタン押しっぱなしで反射板が短くなるのがリスキーなのだが、それで反射した弾は大爆発を起こすというリワードが高く、バランスが取れたはず。リスク・リワードのバランスはミニゲームの命。

棒を伸ばしてピンに引っ掛けて登るゲーム。伸ばして引っ掛けるというワンボタンならではの挙動が分かりやすく楽しいのでは。ワンボタンで作り出せる挙動については以下の記事を書いた。

以上が上位10ゲーム。この辺のゲームを見ると、面白いワンボタンミニゲームを作るためには、

  • モチーフを提示してゲームと物語をリンクさせる
  • うまくプレイできていることを視覚的に示して達成感を増す
  • まとめて取る・倒すと高得点を楽しさの基本に置く
  • 物理挙動をボタンにリンクさせて操作の楽しさを出す
  • ゲームテンポを高めるためのルールを探す
  • 自然現象や幾何学などから面白い挙動を転用する
  • リスクとリワードのバランスを常に考える
  • 既存ゲームのモチーフやルールをうまく借用する
  • 既存ゲームはテレビゲームに限らず既存スポーツなども視野に入れる
  • 爽快感と緊張感のバランスも考える
  • ワンボタンという制約を活かしたインタラクションを取り入れる

あたりが大事かなあ。抜き出して抽象化すると当たり前のことばかりのような気もする。

ただ、リスクとリワード、爽快感と緊張感、難度曲線あたりのゲームバランスの調整については、言語化するのは難しいね。こればっかりはたくさん作って慣れていくしか無いようにも思える。あと、他の人に遊んでもらってハイスコアを報告してもらったりすると、自分の思っている適切なバランスが、世の中一般とどれくらい乖離しているかをある程度は確認できる。その情報をもとに自分の中の物差しを調整できるとさらに良いね。

その他、ミニゲーム開発関連では以下の記事も書いたので、気が向いたらぜひご参照ください。