自作ライブラリcrisp-game-libを使ったミニゲーム作りは、まだ継続して行っている。
そんな中、最近作ったゲームの評判が良かった。
タイミングよくトラックにひかれて異世界転生して両方の世界のダイヤを逃さず集めよう https://t.co/OpNsgnQWOC pic.twitter.com/UMiA4PRrXD
— ABA (@abagames) 2021年6月16日
評判が良かった理由は、
このゲーム性を「異世界転生」に結びつける説明文で世界観をユーザーの頭に生じさせるセンスがすごい https://t.co/tmGYmJPTCC
— てっちゃん@ぐだぐだ (@tkatsuta) 2021年6月16日
死と転生のメタファーなのを没入して忘れ、思い出し、その不謹慎な状態の自分を俯瞰する瞬間がゲームオーバーで訪れるのが面白い。そして没入感をプレイリズムとSEで自分が楽器になったみたいな感覚で生んでるあたりさすがABAさんだと思いました。 https://t.co/wZM8pxRYNz
— Hiroyov/弘世 (@hiroyov) 2021年6月16日
ABAさんのゲームはそれぞれワンキーアイディアをアーケーディな楽しさに昇華させて、近頃はルールの説明文がさらに素晴らしいんだけど、そこに「異世界転生」というキャッチーな物語性が入ると別ベルトルのアピールが発露するのがよくわかる。お題からルールを思いついたのか、逆なのか気になる! https://t.co/LxVf22SpCR
— IDA-10(菊地麻比古) (@IDA_10) 2021年6月16日
のように、ミニゲームにちょっと物語性を入れ込んだところがウケたようだ。
私には作ったゲームにあとから物語性を入れる器用さは無いので、私の作ったゲームになんらかの物語性があったとしたら、それはその物語性を元ネタに発想したゲームだということだ。
今回は、
カジュアルにトラックに引かれて異世界転生する。実質エグゾドライブのゲーム化(うそ https://t.co/uACG0bDdEU
— sorcery (@sorcery_p5) 2021年6月16日
スタジアムでトラックにひかれるところから始まる異世界転生バトルが生まれるほど鉄板化したお約束、「トラックにひかれて異世界転生する」を元ネタに考えたものだ。
- トラックにひかれて飛ばされた先が別の世界になるよう、2つの世界を左右に配置する
- 左右の世界でそれぞれボーナスアイテムのダイヤを配置し、世界を行き来しつつダイヤを集めて点を得るようにする
- トラックにひかれてゲームオーバーにするわけにはいかないので、代わりにダイヤを取り逃すことを終了条件にする
- こうすることでどのトラックを避けてどのトラックにひかれるべきかの駆け引きが生まれて、なんとかゲームになる
という流れで作った。
というわけで、ミニゲームにおいても物語性を加えることでコクや深みを与えることが重要である、ということをいまさらながら再認識した次第である。ただ、一般的にゲームに物語性を加えるのは、凝ったグラフィックスやサウンドを施すことで行われることが普通で、低コストに作りたいミニゲームで行うことは難しい。今回は「トラック」「異世界転生」というミームを説明文に加えるという、極めて低コストな方法をたまたま思いついたからできただけであって、あんまり再現性がある手法にも思えない。
あと、
時計回りに回る紐、伸ばしてピンに引っ掛けて、上へ上へとよじ登る https://t.co/SCjR4ulaYF pic.twitter.com/pPfow6hxmw
— ABA (@abagames) 2021年6月7日
こういう物語性のかけらも無い、ゲームルールむき出しのミニゲームを作るのも好き、という個人的な嗜好もある。なんか、こういう素朴なゲームが面白くできると、ゲームルールだけで勝った!、みたいな謎の達成感がある、んだけど、この感覚ってゲーム開発者に普遍的なものなのかなあ。
なので物語性の重要性は再認識しつつも、ゲームルールそれ自体の楽しさを試行錯誤するゲーム作りをしたい、というスタンスはあまり変えずにまたミニゲーム制作を続けようと思いました。すごいどっちつかずの結論だけど、ゲーム作りは自由だからこれでいいのだ。