ミニゲームに物語性を加えることで得られるコク

自作ライブラリcrisp-game-libを使ったミニゲーム作りは、まだ継続して行っている。

そんな中、最近作ったゲームの評判が良かった。

評判が良かった理由は、

のように、ミニゲームにちょっと物語性を入れ込んだところがウケたようだ。

私には作ったゲームにあとから物語性を入れる器用さは無いので、私の作ったゲームになんらかの物語性があったとしたら、それはその物語性を元ネタに発想したゲームだということだ。

今回は、

スタジアムでトラックにひかれるところから始まる異世界転生バトルが生まれるほど鉄板化したお約束、「トラックにひかれて異世界転生する」を元ネタに考えたものだ。

  • トラックにひかれて飛ばされた先が別の世界になるよう、2つの世界を左右に配置する
  • 左右の世界でそれぞれボーナスアイテムのダイヤを配置し、世界を行き来しつつダイヤを集めて点を得るようにする
  • トラックにひかれてゲームオーバーにするわけにはいかないので、代わりにダイヤを取り逃すことを終了条件にする
  • こうすることでどのトラックを避けてどのトラックにひかれるべきかの駆け引きが生まれて、なんとかゲームになる

という流れで作った。

というわけで、ミニゲームにおいても物語性を加えることでコクや深みを与えることが重要である、ということをいまさらながら再認識した次第である。ただ、一般的にゲームに物語性を加えるのは、凝ったグラフィックスやサウンドを施すことで行われることが普通で、低コストに作りたいミニゲームで行うことは難しい。今回は「トラック」「異世界転生」というミームを説明文に加えるという、極めて低コストな方法をたまたま思いついたからできただけであって、あんまり再現性がある手法にも思えない。

あと、

こういう物語性のかけらも無い、ゲームルールむき出しのミニゲームを作るのも好き、という個人的な嗜好もある。なんか、こういう素朴なゲームが面白くできると、ゲームルールだけで勝った!、みたいな謎の達成感がある、んだけど、この感覚ってゲーム開発者に普遍的なものなのかなあ。

なので物語性の重要性は再認識しつつも、ゲームルールそれ自体の楽しさを試行錯誤するゲーム作りをしたい、というスタンスはあまり変えずにまたミニゲーム制作を続けようと思いました。すごいどっちつかずの結論だけど、ゲーム作りは自由だからこれでいいのだ。