AB3でなぜか今頃アンダーディフィートのアーティクルが書かれていて不可解だがうれしい。
アンデフはいまだにゲーセンでやっている。結局1周目ラスボスラス形態を2/3ほど減らしたのが最高で、まだクリアできてないんだが。慣れてきた分はボム6個抱え死にとかできれいに相殺されている。
2)美しいグラフィック
緻密に描き込まれた兵器や背景、爆発や煙の表現へのこだわりは群を抜いている。他にも、堅い敵にショットを撃ち込むと派手に火花が散って対象が細かくブルブル震えるのだが、これはヒット判定を視覚的にわかり易くすると同時に「大口径の機関砲と装甲のぶつかりあい」、ひいては「実弾の感触」を表現するのに一役かっている。 NAOMI/DCはVGA出力が標準でサポートされているのもポイント。3)リアリティ
水面に破片が落ちれば小さな波紋を描き、戦車が移動すれば地面の凹凸に沿って車体が揺れる。撃墜されたヘリはキリモミしながら墜落し、地上の物体を巻き込んで爆散する。また、背景にいる動物が爆発に巻き込まれたりと、「画面の中のモノは等しく死を与えられる」という思想(?)も存在しているらしい。
アンデフのすばらしさはこの辺に集約されるのだが、はっきりいってプレイヤーにアピールできてない。アンデフにはこういった地味な作りこみが多数あり、かつそれが多くのギャラリーに気づかれていないという点に職人的なこだわりを見ることができて、非常に痺れるゲームなのだが、無駄すぎる。
- 自機から大量に落ちる薬莢が海面につくる波紋
- 周辺の爆発に合わせてゆれる木
- 破壊された艦橋から垂れ下がるロープ
- ボムで破壊される味方戦車、攻撃機
- 爆風で死ぬ牛
多分まだまだあるんだろうけど、どれもすげーどうでもいいのがすばらしい。ゲームそれ自体に1ビットも貢献しないのみならず(いや実は味方をボムるとボーナスが下がるらしいのだが)、演出的にも98%くらいの人に訴求しないのがすごい。
細部を作り込み(架空世界としての/フェイクとしての)リアリティを増せば、それは「触感」「実在感」という形で跳ね返ってくる。それが「撃って破壊する」という至極単純な行為を通じて、ゲーム世界に干渉する楽しさを増幅させているのだ。リアリティなどゲームの面白さの本質には関係ない、というのは通説だが、それが単なる演出に留まっていないこのようなゲームも世の中には存在する。
もっとシンプルに同作を捉えるなら、「物体は高いところから低いところに落ちる」という法則がきちんとゲーム内で表現されているという、たったそれだけのことだ。それがこんなにもシューティングを生々しく彩り、面白くする。
とか書いてあるが、それらがはたしてアンデフを面白くしているかというとかなり微妙。私は逆にそれらがアンデフを面白くしていないのに作りこんであるという点で評価したい、というのはちょっとひねくれすぎか。
確かにそれらのリアリティはおぼろげながらにプレイヤーの脳に印象を焼き付け、なんとなく優れた臨場感を与えてはいるのだろうが、少なくとも昨今の弾幕ゲーと並べられると映像的な印象としてはひどく地味だよね。画面を埋め尽くすx256!とか出ないし。
そういった意味では、細かいリアリティを追求していた雷電シリーズ、特にその中でも雷電IIはリアリティといんちき兵装、やけくそパーティクルがうまいこと融合して、印象深いすばらしい絵を作っていたと思う。プラズマレーザーが画面中をのたくっているのに、リアリティのあるものとしてそれなりの説得力があったあの絵はなんだったんだろう。まだ3Dなぞかけらもない、ドット絵2D全盛期におきた奇跡だったのかな。
個人的にはアンデフのような細部のリアリティを執念で作りこんであるゲームは大好きなので、今後とも引き続き出て欲しいとは思う。だけど、FPSなどと比べてはるかにファンタジックなシステムを持つ2Dシューにおいて、どういったリアリティがプレイヤーに訴求するのかは考えておく必要がありそう。そのつぼを的確に突くことで、さんざ古臭いと指摘されている2Dシューの絵に革新がもたらされるといいね。