SOME Rights Reserved

もしあなたが公開している作品の著作権表示に「All Rights Reserved」と書かれているのなら,その表示を「SOME Rights Reserved」に書き換えることができないか考えるところからはじめてみてください。必ずしもCCPLである必要はありません。

自分の権利の何を放棄して何を残すかを決定する著作権保有者は、自分の作品がその人に帰属するのか、商用利用や改変を許可するのかどうかについて表明する「Some Rights Reserved」の宣言というライセンスを選択することができます。

クリエイティブコモンズの活動には興味があったのだが、そもそも私はほとんどのものを修正BSDライセンスでリリースしているので、これでまあ十分だしいいかという考えだった。

BSDライセンスの原文には、「All Rights Reserved」という文面が含まれる。

これは伝統的な著作権表示にそのまま従った結果だと思われる。実際のBSDライセンスはあまりに多くの改変を許していて、とても「すべての権利の所有」を主張している内容ではない。ライセンスの寛容さとは隔たりがあるわけだ。

もし仮に、次にリリースするもののライセンスを、BSDライセンス中の「All Rights Reserved」を「SOME Rights Reserved」に書き換えたものにしたとすると、なにかいいことがあるだろうか。クリエイティブ・コモンズに賛同している振りをしておきながら旧来のライセンス体系にいまだしがみつくこうもり野郎、とか、そういった評判が得られる、かなあ。

そもそもクリエイティブ・コモンズはある「完成品」よりも利用が自由な「素材」を提供することに主眼を置いている。

これはあくまでも私的な見解ですが,これからCCPLが広く普及するのは映像や音楽の分野ではないでしょうか。映像や音楽をディジタル情報として容易に扱うことができるようになった結果,「作品」とは呼べないような細かい「素材」に分解された形でネットに公開されはじめています。

このようなテクニックを「素材」として抽出しライブラリ化(データベース化)できれば,もっと面白い作品をもっと簡単に創作できるようになるかもしれません。

なのでゲーム製作の立場から言えば、ある出来上がった作品をCCPLの元公開するよりは、自由に使える素材をCCPL化するほうが正しいアプローチといえる。だからBGMやSEやドット絵やモデルデータ、モーションデータなどを提供して、それを自由に使ってくださいというのが本来の方向だ。BulletMLデータも、そういった意味では、自由に使える弾幕として公開可能だ。

ただプログラマとしてCCPLで提供できるものってのはあんまりないのかもね。非常に再利用性の高いコンポーネントを提供できれば、それを組み合わせてゲームを作るための「素材」として提供できるかもしれないが、そんなものはほとんどないわけで。ゲームプログラミングで汎用性の高いものといったら、ゲーム用のライブラリだけど、これはフレームワークであって、あんまり素材っていう感じはしない。

HSPの拡張用DLLなんかは素材かもしれない。

ただこれもそんなに数あるわけじゃないし、これをつぎはぎしたら何かできるってわけでもないからなあ。やっぱり素材とはほど遠いかも。