そして消えるゲーセンの意義

斑鳩を楽しみたいけれど自力でパターンを構築するほどの腕もない」という自分のような半端な人間にとって、かなり早期にWeb上でムービーが公開されたことはとてもありがたかった。とりあえず自分でもなんとか安定する部分だけでもパターンを取り入れ、自力だけではとても到達できなかったであろう領域(というほど大げさなものでもないけど)を楽しむことができた。

本来これを担うべきものは、Web上のムービーでなくて、ちまたのゲーセンで見かける知らない他人のスーパープレイだった。斑鳩が出た当初は遊ぶためだけではなく、より優れたパターンを見るためにもゲーセンに通ったものだった。1面のトラツグミ9セットを出現させるためのトラフズクへの解放パターンや、2面最後トラツグミのシングルショットによる的確な破壊、3面テロップ前トラツグミ4編隊パターンなどを、ふらっと立ち寄ったゲーセンで初めて見たときのうれしさは格別だった。自分でもその真似をしていくと、這うように少しずつ、早回しのセット数、チェイン数が増えていくのが楽しかった。

今はそうではない。コンシューマー版がリリースされ、すぐにほぼ最適解ともいえるムービーを見る。「ふーんこういうゲームなんだー。でもこんなの全然真似できないよね。」

まあシューティングだと、現在そもそも他人のプレイを見ることができるロケーションが限られまくっているので、ネットワークを活用していくという方法はきわめて正しいのだろう。ただいきなり最適解にたどり着くのではなくて、限られた周りの人間と少しずつ上達していく楽しみってのもあってもいいかもしれない。

――"ゴッサムTV"にはいくつかチャンネルがあるとのことですが……。

現時点では、3つのチャンネルを考えています。"ヒーローチャンネル"と、"フレンドチャンネル"、そして"リプレイ"ですね。"ヒーローチャンネル"では、まさにヒーローたちの結果を知ることができるわけです。

PGR3のオンラインリプレイ機能、ゴッサムTVにおけるフレンドチャンネル、この辺がそういった用途を担ってくれるとうれしいのだが、こればっかりは実際のものを見てみないと分からんね。