フリーであっても、フリーであるがゆえに

「変える」のではなく「創る」(id:ConquestArrow:20050324#1111647370)経由で、B級からA級へ(id:samona:20050318#p1)。

もっと外の世界へ向けて発信していきたい、とは常に思っているんですよ。限定されたマーケットだけではなくて、より広範囲の人に作品を届けていくのが、僕の変わらぬ目標です。

つまりはドラクエとFFと三国無双しか遊ばない人にどうやって振り向いてもらうか、という話なんですけど、それが出来ない限り僕は永遠にB級止まりなんですね。そりゃお金を掛けられないのはどうしようもないんですけど、その代わりこっちは無料なんですから、せめて興味ぐらいは持ってもらいたいかな、と。

目指すべきものは、市販のアンチテーゼでもなければ、市販の劣化コピーでもありません。精錬されきったA級の作品群に慣れきった人々を、お金をかけずにどうやって振り向かせるかが、これからの目標です。

こういった崇高な理念に基づいてフリーゲームを作ってる人は偉いなと思う。その一方、そりゃ相当きつそうだねとも思うわけで。フリーゲームを作るうえではどうしても、「まあフリーだし」という甘えが出てくるのが製作者のサガだ。ただ甘えがあるっていうことが全てマイナス要因かというとそうともいいきれない。

  • まあフリーだし、ごく一部の人間にうければいいや
  • まあフリーだし、ものすごく尖ったゲームになっちゃったけどいいよね
  • まあフリーだし、荒削りだけどまず遊んでもらっちゃえ

とかいう姿勢が、ごくまれに市販ゲームにない妙な味を出すことがある。そしてそれを味わいたいということが、私がフリーゲームを遊ぶ理由でもある。これをアンチテーゼと呼ぶのかどうかは分からん。

一番最後の、まず遊んでもらっちまえというのは、後日のエントリにある、ポリローグ的にゲームを創ることは可能か(id:samona:20050321#p1)にもつながることだ。で、まあとりあえずLinuxが例えに出ているわけだが、ゲームとバザール開発の相性の悪さはさんざん書き散らかしてきたとおり。

国内だと2chでまれにうまくプロジェクトが離陸すると、バザール開発的な流れが生まれることがあるんだよな。どんくらいの確率でうまくいってるのかはしらないが。2chでのゲーム製作を語るスレ6kb(http://pc5.2ch.net/test/read.cgi/gamedev/1107610832/)からコピペ。

2ch内でゲーム製作を行うメリット&デメリット

【メリット】
◎自分に優れた能力が無くてもゲームを作れる機会を得れる
◎プロ並み or 元プロなどの神レベルの職人が無償で手に入る可能性がある
○制作過程で感想やアドバイスを受けられる
○制作過程で応援してくれる人を獲得することができる
△2chで製作というブランドが付く

【デメリット】
◎完成することはかなり稀
◎事実と反する評価や事実無根の誹謗中傷を受ける場合有り
◎軽い気持ちで参加できる反面、抜けやすいため気が付くとスタッフが消える
○基本的に誰でも参加できるため、レベルの低い人がスタッフに加わる場合がある
○自分の意見が通って当然と考える厨房がうざい
△2chで製作というブランドが付く

完成までこぎつけるのが大変なのが一番のデメリットだね。相当強力なリーダーシップが必要だ。まあそりゃLinuxでもまったく同じだったわけだが。

 【スタッフの連携】
・よりよいチームワークは、雑談ではなくお互いの頑張りによって培われる
・スタッフ同士で素材を見せ合って刺激しあう。お互いに作ったものが報酬
・集団作業に関わっている自覚を持つ。自己都合ばかり主張しない
・チーム内で派閥が発生することもあるため、予め作業方針を決めて全体の統一を図る
・やる気がある人たちが集まって、やる気のない集団から抜けるのはこの限りではない 
 【まとめ人の条件】
・まとめ人はすべての作業において若干の知識があるのがベター
・「何もできないから」という理由でまとめ人になる奴はヤバイ。だめなやつは何をやってもだめ
・憎まれ役になる覚悟ができている 

つうか国内には2ch以外にはこういった場はないのか。国外だとどうやってるんだろ。いきなりSourceForge