シューティングゲームにおけるやりこみ

「やりこみ要素のないゲームをやりこむ」(id:ABA:20050214#p1)の続き。一般的なコンシューマゲームにおける展望は、発熱地帯の「プレイヤー中心のゲームデザインから、プレイデータ中心のゲームデザインへ」(http://amanoudume.s41.xrea.com/cgi-bin/mt/archives/000290.html)にきわめてよくまとまっているので、こっちではローカルなシューティングの話でもしたいところ。

世の中のシューティングは、ほぼ全て深さやりこみのみでできている。ハイスコアをたたきだせる奴が偉い、でもハイスコアをとっても特にご褒美はなし、というストイックすぎるゲームだ。発熱地帯で指摘されている「ストイックなゲームは生きづらい時代」にもろに逆行しているといえよう。

シューティングが売れないことを全世界に向けて(いやこれ英語版もあるんだよね……http://www.triangleservice.co.jp/html/trizeal/sos/en.html)発信してしまうのはどうかと思うのだが……予約したけどさ。

少なくとも、実際にゲーセンでトライジールに触れる機会のない海外の人に向かってまでアピールするのははずいんじゃないかなあ。shmupsのスレ(http://forum.shmups.com/forum/viewtopic.php?t=96)も伸びまくっているけど、

Damnit, they've guilted me into preordering, too. I have a soft spot for anybody who still supports the Dreamcast. But if Trizeal sucks, I'm going to be super pissed. Not only will I have blown 60 bucks on a game that sucks, I'll have helped save a company that makes shitty shmups. That's one thing the world doesn't need more of.

ていう具合に、「予約したけど、これでトライジールがクソだったら承知しねえぞ。クソゲー作る会社を助けるなんて耐えられん」という意見を生むわけで。

閑話休題。前エントリのコメントから。

スコアという要素は古いのではなく歪んだ進化により本来の意味が喪失したものだと考えています。
そもそもスコアってゲームのプレイ内容に対しての評価を客観的に示したものだったはずですよね。ところがそれがいつの間にかスコアを稼ぐことが優れたゲームプレイであるという風に変質していってしまった。
その結果本質的な部分でのゲーム性(シューティングでいえば敵の処理の技巧や回避技術とか)よりもスコアを稼ぐためだけの変則的なプレイ(所謂稼ぎシステム)の方がスコア的に高く評価されるようになってしまいました。

結局のところ、システムとしてのスコアと稼ぎはよくできたその場しのぎという感が否めません。

シューティングは今のところ幅を広げる方向ではなく、深さをより深くする方向に進化している。その結果、非常に特異な稼ぎシステム(コンボ、チェイン、かすり、近接、弾消し、あぶり、稼ぎ用途のボム)およびランクシステム(つぶし、臨死、ショット抑制、パワーアップ抑制)が発展してしまい、より間口が狭くなってしまっている。

あ、幅のやりこみが解決策の一つになるのかな。

なるかも。ただシューティングにおける幅のやりこみはあまりサンプルがない。思いついたものを挙げると、

こんなところかな。ほかにサンプルがあったら教えていただけると助かります。

純粋コンシューマ向けシューティングを作るんだったら、こういった方向を模索するのも面白いかも。まあでも現状アーケード→コンシューマ以外のパスは少ないんだよね、シューティングは。やっぱり同人方面に頑張ってもらうしかないのかな。