敷居の高さと奥深さ

3分ゲーネタ(id:ABA:20040118#p1)のところで、テクニクビートが手本としていいんじゃないのというコメントを頂いたのだが、正直私はこのゲームをほとんどやったことがなく、なんか何をすればいいのかよく分からない音ゲーだけど、ナムコの曲が鳴るからちょっとだけやるか、っていう程度の理解度だった。

テクニクビートはパッと見単純な音ゲーと固定画面アクションのあいのこだが、その実は厳密なパターン作成アクションパズルである。スコアリングにはチェインパターン作成が必須であり、チェイン作成には「まずマーカーを他のマーカーに重ねて踏む事で予約マーカーを作り、そこに他のマーカーを持っていく」作業が必要だが、通常の音ゲー的にプレイした場合、すなわち出現するマーカーを一つ一つ追っていくようなプレイスタイルではこのシステムにまず気付く事はない。

ここにテクニクビートの問題が端的にまとまっている。要するに、これ音ゲーとして遊んでいるとあんまり面白くないんだけど、こうすると面白いんだよっていうアクションパズル的遊び方に誘導するつもりがぜんぜんないシステムなのね。

あと個人的に問題だと思っているのが自機の特性。

「カート」のは基本的に蹴るっていう動作に変化はないんですけど、Cボタン、「スーパーアクション」ではより高度な使い方ができるように、画面上跳ね返りというか、移動して触れたすべてのマーカーには反応されるといった多少テクニカルな使い方ができると。

このゲーム6種類の自機がいるんだけど、それぞれがかなりテクニカルな特性を持っている。で、アクションパズルとして遊ぶにはこの特性をきちんと使いこなさないといけないんだけど、それができるまでにかなり時間がかかる。私が使いこなせなかっただけで、ひょっとしたら多くの人はすぐできるのかもしれないけれど...

協力プレイはかなり面白いですよ。普段つながってないものをカートが蹴って固める事でそれをウィリーが「ぽこっ」ととったり、マーカーを大きくしておいてハッシーが滑り込むとか……。

いや、面白いかもしれなけどね、できないよ、なかなか。

ついてこれる奴だけついてこい!分からないやつはそもそもやるな!っていう、ある意味とてもアリカらしいゲームともいえる。そのゲームの頂点を極めた連中にとっては神のゲームバランスが実現されているんだけど、入り口にいる人間にはそのことがさっぱり分からないという。TGMとかね。

全てのレベルの人間に対して、まんべんなくバランス調整ができないとしたら、どこを重点的に調整するのがいいのだろう。入り口をしっかりして敷居を低くするか、頂点をチューンして奥深さを出すか。難しいね。

でも少なくとも3分ゲーに関しては、入り口が勝負だと思う。