商用ゲームと同じ配布経路に乗った場合に求められるアマチュアゲームの資質

XNAのcommunity games (id:ABA:20080221#p1)はXbox Live経由でアマチュアのゲームが配布できるすばらしい仕組みだが、ちょっと懸念もある。なんやかんや言っても、億単位の金をかけて作る商用ゲームと、手工業で作るアマチュアゲームの間には越えられない壁があるわけで、それらがXboxダッシュボードという同じ場に乗った時、はたして手工業側は遊んでもらえるか、楽しんでもらえるか、という懸念だ。

手工業でも、国内の同人販路で流通させることのできるクオリティのゲームを作れる人間にとってはおそらく問題はない。トップレベルの同人ゲーはLive Arcadeとガチでやりあえるだけのポテンシャルが十分すぎるほどある。問題は、そのレベルまで達してないいわゆるフリーゲーム製作者だ。

ゲームボリュームやコンテンツなどで商用ゲームから劣ってしまう可能性のあるフリーゲームXboxダッシュボードという最前線で戦えるようにするには、商用ゲームがやらないなんらかのからめ手をとる必要がある。少なくともLive Arcadeの体験版やリテールゲームのデモの縮小版のようなものになってしまうとダメだろう。こいつらはもともと無料で、フリーゲームには価格面での優位性すらない。

王道として、通常の商用ゲームがやらないような実験的なゲームデザインを提案する、という方向がある。商用ではリスキーすぎてできない突拍子もないゲームシステムを実装し、それを見せるという方法だ。ただこれも言うほど簡単じゃない。そんな今までにない画期的なゲームがほいほい生まれるようだったら誰もゲームデザインで苦労したりしないし、それでかつ面白いゲーム、っていう具合になるとこれは果てしなくハードルが高い。まあ正直私は突拍子のなさが備わっていれば面白くなくてもいいんじゃねえのという感じなのだが、そういった感覚を持っている人間はそうそういなさそうだ。

あとは昔のマイナーゲーの再生産とかかなあ。最近の流通には乗らなくなってしまったジャンルのゲームってのが過去には大量に埋もれているわけで、そいつらから適当に自分が好きなものをピックアップ、ちょっとアレンジを加えてリリースという感じ。まあこれも求められるアレンジ能力というのは決して低くはないんだが。

360ユーザーはcommunity gamesでどんなゲームが遊びたいんだろう。